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連載記事 (月刊 手技療法):平衡器官連動療法(1)

骨盤・股関節が正しく安定し全身的に症状が消える!
平衡器官連動療法(1)
悪い姿勢と骨盤変位の関係

ナカイ健康姿勢研究所所長 中井 均
●「論より証拠」
表題の「平衡器官連動療法」とは、私が開発した治療法の名前です。
この治療法では、私が発明した特殊な「ヒップバンド」を、患者さんに着用していただき、それによって骨盤と股関節を正しく安定させ、結果として患者さんの姿勢をヒト本来の良い姿勢に保持できるように導き、全身の症状を解消させます。
では「平衡器官連動療法」とは、どのような治療論なのか?
そして、股関節保持・体軸安定のための「ヒップバンド」とは、どのようなバンドなのか?
「平衡器官連動療法」と「ヒップバンド」とは、どのような関係にあるのか?
こうした疑問にお答えするためにこの連載を開始したわけですが、いきなり答える前に、まず「論より証拠」。着用して下さった3000人の方々に、「ヒップバンド」の効果について答えていただき集計しましたので、その集計結果をまとめた図1をご覧下さい。

図1「ヒップバンド」愛用者3000人の喜びの声

腰・ヒザ・肩・足の痛みが解消し、冷え・むくみ・疲労感などが解決している様子が浮かび上がってきます。
胃腸の調子・便秘・小水の改善も目につきます。
これこそ、「ヒップバンド」の効果であると共に、「平衡器官連動療法」の正しさを示していると、私は確信しています。

●視力矯正法を探る中で発見
どうしてこういう療法を主張するようになったのか?
今から約40年前、私はメガネ店を開業していて、お見えになるお客さんに、「どうすれば一人一人にマッチしたメガネを提供できるのか」をめぐって悪戦苦闘していました。
検眼機でお客さんの視力や目のクセを見つけ、「ああ、あなたにはこのメガネが合っていますよ」と説明し、納得して買っていただいたはずなのに、何日かすると「どうも、うまく見えません。私にはこのメガネの度数が合っていないみたいです」と苦情を言われることが、しばしばありました。
そこで、そうなってしまう原因を調べていくうちに、視力はその人の姿勢に応じて大きく変わることを発見することになったのです。
さらに、悪い姿勢は骨盤を正すことによって全身的に改善され、その結果として視力も改善されることも見つけました。
その結果、メガネ店の経営者としては、新原理にもとづく視力回復器の特許を得ましたが、一方で現在の治療家への道につながる発見も得ることになりました。
それが、脳と姿勢の関係に着目した健康法の「平衡器官連動療法」であり、その原理から生まれた治療装具が体軸安定・股関節保持のための「ヒップバンド」だったのです。

●正しい姿勢と健康
その人の自然体の姿勢が正しい姿勢であるとき、自律神経は正常に機能し健康でいられます。このことは治療家ならば良くご承知と思います。
しかし、「自分は、普段から正しい良い姿勢である」と確信しているような人であっても、プロの治療家から見れば案外歪んでいるもので、こういう人はやがて何らかのきっかけで障害を抱えるようになります。

●姿勢と片足体重
例えば体重計を二つおいて、「目線は正面で、正しく楽だと感じられる」直立姿勢で二つの体重計に片足ずつ乗せて立ってもらいます。
この時、目盛りを見てあげると、たいていの人はどちらかに体重が片寄っていることが分かります。なかには左右の体重差が2倍以上の人もいます。つまり、体重60kgの人であれば、左が20kg以下、右が40kg以上となっています。
このように体重がどちらか一方に片寄っている現象を「片足体重」といい、もし左足に体重が片寄っているのであれば「左足体重」と呼び、その逆ならば「右足体重」、左右均等ならば「両足体重」と呼びます。片足体重は、「私は良い姿勢をしている」と思い込んでいる人に対して、「本当は、悪い姿勢ですヨ」と、実態を教えてくれます。
図2には、片足体重に応じて、立位での骨格がどのようになるかを示しました。
後に述べますように、片足体重は立位ばかりでなく、人間の五つの基本姿勢=横座り姿勢の横座位、立位正面、立位側面、横寝姿勢の横臥位、イスに座る姿勢の椅座位についても、共通して発現しますから、その場合、骨格がどのように歪むのかは、後に図示してご覧に入れましょう。

●なぜ、片足体重を問題にするのか
体重が身体の片側にコンスタントにかかり続けることは、姿勢そして疾病とどういう関係になるのか?
プロの治療家であれば、すぐに答がでるはずで、具体的には、図2の「立位姿勢と片足体重」をご覧になりながら、以下をご理解下さい。
(1)片足体重であるならば重心線に対して体軸が傾く、それを補正するために、
 ↓
(2)脳の平衡器官(耳奥の三半規管および耳石器)が、姿勢の傾きを自動的にキャッチする。
 ↓
(3)姿勢の傾きをキャッチした平衡器官は脳にその事実を連絡し、脳は、神経を介して骨格に付着している筋肉を縮めたり伸ばしたりさせるように指示する。
つまり、脳は骨格関連筋を萎縮/弛緩させ、身体の傾きに応じた骨格となるようにする。
 ↓
(4)そのとき、股関節の骨頭を起点にして、骨盤が前と左、あるいは右に傾くので、その上に立つ脊柱も、骨盤の傾きに応じて湾曲し、関連して頸椎(首の七つの骨)も湾曲するので頭も傾く。
こうして悪い姿勢が固定する。

となります。とりあえず、姿勢悪化のプロセスを(4)段階まで述べましたので、そこから先の本格的な症状発生までの、残り(5)→(7)段階までの3段階については次回で解説します。


平衡器官連動療法(2)
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